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派遣社員が派遣先の情報漏えいをしたらどうなる?

昨今、個人情報など会社の機密情報の漏えいが、社会問題になることがあります。
派遣先で知った情報を、「このくらいのことなら人に喋ってもいいだろう」「おもしろい話だからSNSでつぶやこう」と、軽い気持ちで漏らしてしまうと、取り返しのつかない事態になってしまうかもしれません。
派遣先で取り扱う、個人情報や顧客情報、営業秘密(営業情報、商品のノウハウ、マニュアル、資料等)は、すべて適切な管理が求められる「機密情報」です。
派遣社員として働くにあたっては、情報管理などのコンプライアンスも、真剣に考えておかなければならないことのひとつです。
派遣先では、顧客情報を取り扱うことになるかもしれませんし、作っている製品に関する機密情報を知り得る立場になることもあるでしょう。
そのため、派遣社員も派遣先の社員と同様に、情報の取り扱いについては、細心の注意を払う必要があります。
もし、派遣社員が派遣先の情報を漏えいしてしまった場合、どうなってしまうのでしょうか?
また、意図せず情報漏えいをしてしまわないために、どのようなことに気を付けておくといいのでしょうか?

秘密保持誓約書とは?

派遣で働くにあたっては、秘密保持(機密情報保持)の誓約書を書くことが一般的になっています。
秘密保持誓約書は、簡単に言えば、「派遣会社や派遣先で知った機密事項を第三者に漏えいしたり、外部に持ち出したりしない」という誓約書です。
派遣社員が実際に働いているのは派遣先ですが、雇用主はあくまで派遣会社なので、派遣会社に秘密保持誓約書を提出します。
もちろん、派遣先が変わっても、派遣会社を退社した後も、誓約書は有効です。
そして、万が一違反した場合は、相当の賠償をすることも誓約書に書かれている場合が多いです。
つまり、一般的に派遣社員は、「情報漏えいをしない」という誓約をしてから、働き始めているわけです。

情報漏えいは誰の責任?

では、派遣社員が派遣先の情報を流出させてしまった場合、誰が責任を取ることになるのでしょうか?
情報漏えいにも色々なパーターンがあり、ケースバイケースですが、結果的には、派遣先・派遣会社・派遣社員の三者すべてが責任を取る場合が多いでしょう。

派遣社員

派遣社員本人は、先にご紹介した通り、一般的には働く前に、秘密保持誓約書を交わしています。
守るべき派遣先の機密情報を漏えいしてしまったわけですから、当然この不法行為に対する賠償責任が発生することになります。

派遣会社

派遣会社は、派遣社員の雇用主にあたりますので、「使用者責任」が生じることになります。
使用者責任とは、「従業員が与えた損害について、従業員本人だけではなく、会社も損害賠償責任を負うこと」です。
派遣会社は、このルールにより、損害賠償責任を負うケースがあります。

派遣先企業

派遣先企業としても、派遣社員と派遣会社にだけ責任を求めることは難しいでしょう。
実際の現場で、派遣社員の指揮命令権は派遣先にありますので、派遣先も派遣会社と同じく、「使用者責任」が求められることが多いようです。

徹底的な自己管理が大切!

もしかすると、それが情報漏えいに当たるという自覚がないまま、機密情報を第三者に漏らしてしまうことがあるかもしれません。
友人への仕事の相談や、職場での愚痴の中に、第三者に漏らしてはいけない情報が含まれている可能性は、少なくありません。
当たり前のことですが、大切なのは、「派遣先で知ったことは誰にも漏らさない」という気持ちを常に持つことです。
大げさに思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そのくらいの徹底した自己管理をしておけば間違いはありません。
特に、飲食店など公の場での「なにげない会話」や「SNSなどへの投稿」は、十分に注意しましょう。

まとめ

派遣社員でも、正社員でも、「業務上知り得た情報を守る責任の重大さ」に違いはありません。
情報の管理・取り扱いについては、十分に気を付けましょう。