勤めていた会社を退職して、転職活動をするとき、次の仕事が決まるまでの生活を助けてくれるのが、「失業保険(失業手当)」です。
失業保険を受給しながら次の仕事を探す方が多いと思いますが、派遣会社に登録していても失業保険はもらうことができるのでしょうか?
今回は、失業保険の基本的な情報と、「派遣で仕事を探しながら失業保険を受給する条件」についてご紹介していきます。
失業保険とは?
失業保険(失業手当)とは、正式には雇用保険の給付のうち、失業後の休職期間に受給できる「失業給付の基本手当」のことです。
失業保険は、失業した人が、一日でも早く新しい仕事に就けるよう、最低限の生活を保障するためのものです。
会社都合での失業はもちろん、自己都合や契約満了で退職した場合でも、雇用保険に加入していて、受給要件を満たしていれば、ハローワークで手続きをして、失業保険を受けることができます。
失業保険の受給資格
失業保険を受給するためには、いくつかの条件があります。
一つ目は、「雇用保険に一定期間加入していること」です。条件となる雇用保険の加入期間は、退職の理由によって異なります。
そして、もう一つは、現在は失業状態だが、「働く意思と能力がありながら就業できない状態」で、次の仕事に就くために「求職活動等を行っていること」です。
退職後、転職先が決まっている人や就業の意思がない人(求職活動等をしていない人)、病気・怪我・出産などですぐには仕事に就くことができない人は、失業給付を受けることができません。
求職活動ってどんなこと?
失業保険をもらうためには、「求職活動として認められる活動」を行い、ハローワークに申告する必要があります。
求職活動として認められる活動は、「企業の求人に応募する」「ハローワークの窓口で就職相談をする」「就職セミナーに参加する」などがあります。
一般的には、「求人情報を見ているだけ」では認められず、応募・相談・参加など具体的なアクションが必要なことが多いようです。
では、派遣で仕事探しをする場合、どこからどこまでが「求職活動」になるのでしょうか?
派遣の求職活動 ①登録
派遣の仕事に応募したり、紹介を受けるためには、派遣会社に登録する必要があります。
この派遣登録は、求職活動として認められるのでしょうか?
実は残念ながら、派遣会社に登録しただけでは、求人活動の実績として認められないことが多いようです。
前述の通り、失業保険を受給するための求職活動は、応募・相談・参加などの具体的なアクションが必要となるからです。
ただし、派遣登録の際に面談があり、希望条件の聞き取りが行われたり、派遣先について相談した場合は、求職活動と認められることがあります。
どのような場合に求職活動と認められるか不安な方は、管轄のハローワークに確認してみましょう。
派遣の求人活動 ②応募
では、派遣登録を済ませて、派遣会社の求人に応募した場合は、求職活動になるのでしょうか?
この場合は、問題なく求職活動と認められると言っていいでしょう。
登録した派遣会社から、派遣先を紹介されて就業条件の相談をしたり、派遣の求人情報について問合せをした場合なども、求職活動と認められる場合があります。
注意しておきたいのは、正式に応募する必要があることです。
応募の下準備や求人情報の確認だけでは求職活動として認められない場合があります。
まとめ
失業保険をもらいながら、次の仕事を探す際は、派遣に登録して仕事探しをするという選択肢も考えてみてはいかがでしょう!