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令和6年(2024年)年末調整のポイント

今年も年末調整の時期が近づいてきました。
ご自宅に保険の控除証明書が届いている方も多いのではないでしょうか。
年末調整は、税制改正等に伴って毎年様々な変更点があります。
令和6年の税制改正の大きな話題は「定額減税」でしたが、その他にも年末調整に影響するポイントがいくつか含まれています。
年末調整書類の様式にも変更がありますので、スムーズに年末調整を進めることができるよう、ポイントを把握しておきましょう。

定額減税

定額減税の対象者については、令和6年6月時点での定額減税額が算出され、6月以降に支払われる給与から、所得税が減額されています。
年末調整の際には、年末調整時点での定額減税を算出し、その減税額にも基づいて年間の所得税額との精算が行われます。
定額減税の制度や算出方法は少し複雑なので、全て理解できていないという方も多いと思いますが、自分と扶養親族の状況を正しく会社に報告しておくことが何よりも重要です。
定額減税の対象者は、所得税の扶養控除対象者とは定義が異なる部分があるため、特に注意が必要です。
正しく定額減税を受けるためにも、扶養親族等の申告漏れがないよう、例年以上に気を付けましょう。

扶養控除等(異動)申告書

令和7年分からの扶養控除等申告書については、前年(令和6年)の扶養控除申告書に記載した内容から変更がない場合は、「異動がない旨の記載」のみで提出できるようになりました。
従来は、扶養親族等に異動がなくても、毎年同じ内容を記入する必要がありましたが、令和7年からは変更がない場合は扶養親族等の記入は必要ありません。
ただし、変更がない旨の記載だけでよくなったからといって、扶養控除申告書の書き方や、扶養親族の要件等が変更になったわけではありません。
扶養親族の追加や取消、扶養区分の変更、住所の異動など、前年から変更になる点がひとつでもある場合は、忘れずに申告しましょう。
国税庁から扶養控除申告書の提出について、11項目のチェックリストが用意されています。(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0024005-130_02.pdf)
すべての項目に当てはまらなければ、「異動がない旨の記載」のみで提出できますので、必ずチェックしておきましょう。

保険料控除申告書

令和6年の保険料控除申告書は、以下の欄が削除され、記載不要になりました。
・生命保険料控除 →「保険金等の受取人」の「あなたとの続柄」欄
・地震保険料控除 →「保険等の対象となった家屋等に居住している者等の氏名」の「あなたとの続柄」欄
・社会保険料控除 →「保険料を負担することになっている人」の「あなたとの続柄」欄

まとめ

令和6年の年末調整の変更点について、簡単にご紹介しました。
年末調整は、毎月の給与から差し引かれた源泉徴収税額と、本来納めるべき所得税額の差額を精算する大切な手続きです。
年末調整で自分が申告しないと、受けることのできない控除や還付があります。
適切な控除や還付が受けられるよう、証明書の準備や扶養親族の状況を確認しておきましょう。