派遣社員の退職理由として、よくあるのが「人間関係」です。
せっかく自分の働きたい条件に合った仕事をはじめることができても、職場の人間関係で退職してしまう方は、派遣でも少なくありません。
仕事自体は自分に合っているのに、それ以外のことで仕事を辞めなければならいないのはもったいないですよね。
そこで、余計なストレスをため込まないためにも、派遣社員の皆さんには、「スルースキル」を身に付けることをおすすめします。
職場のなかには、「そんな言い方をしなくても」と思うような言い方をしてくる人、嫌味を言ってくる人などがいるかもしれません。
そんなときに軽くスルーできるスキルがあれば、仕事に支障をきたさず、やり過ごすことができるのではないでしょうか。
心身ともに健康に働いていくために、少しずつでも自分の考え方をコントロールしていきましょう。
スルースキルとは?
スルースキルとは、人からのネガティブな言葉や態度を「受け流すことができる」スキルのことです。
ひと昔前には、「鈍感力」という言葉で広く浸透した考え方で、ストレスを感じそうな状況を正面から受け止めるのではなく、上手に受け流すことができる力を意味します。
自分が傷つきそうな出来事や言葉を、「あえて気にしないこと」や「意識して忘れること」によって、自分の心を守ることができます。
どんな仕事にもストレスは付き物ですが、仕事を続けられないほどストレスをため込まないためにも、「あえてスルーできるスキル」を身に付けていきましょう。
なぜ派遣社員にスルースキルが必要?
人間関係の問題は、どれだけ努力しても、どれだけ気を使っても、自分の力だけでは解決できないことが多いのではないでしょうか。
そもそも、関係が上手くいっていない相手に対して、「相手の考え方を理解しよう」「相手に分かってもらおう」とするのは、相当な労力と時間がかかり、容易ではありません。
正社員として長く付き合っていく相手であれば、時間をかけて関係性を築いていくこともできますが、派遣の場合、そこまで長い付き合いにはならないケースも多くあります。
派遣の契約期間内だけの付き合いであれば、相手の言動など人間関係から生じるストレスを受け流すことやスルーできるスキルが重要になります。
人間関係において、「相手を変えよう」とすることが難しいのであれば、自分が変わるしかありませんし、自分の考え方をより良い方に変えていく方が有意義です。
スルースキルを身に付ける方法
スルースキルを身に付けていく方法は、気持ちの持ち方を自分自身でコントロールしていくことです。
人の言動の中の、「気にする必要のないもの」を見極めていくことを意識しましょう。
人の言葉や行動の真意を考えることは大切ですが、あまり考えすぎないようにすることも、同じくらい大切です。
例えば、冗談なのか嫌味なのか分からない言葉をかけられたら、「この人はなぜこんなことを言うのだろう」「この言葉にはどんな意味があるのだろう」と考え込んでしまっていませんか?
当たり前のことですが、他人の言動の真意は、その人にしか分かりません。
考えても分からないことを考えるよりも、「よく分からないな」「まぁいいか」と曖昧にして忘れてしまう方が得策です。
もしくは、言われた「言葉の通りの意味」だけを受け取って終わらせましょう。
相手に悪意がなければ、普通に会話が成立して終わりますし、相手に悪意があった場合は上手にスルー出来たことになります。
スルースキルの注意点
スルースキルは、自分のストレスになりそうなことを上手にスルーすることです。
しかし、全てのことを「スルーしすぎること」には十分に注意しましょう。
本来は正面から向き合わなければならないような仕事のミスや、仕事上のアドバイスには、素直に耳を傾けなければなりません。
本当に向き合うべきことはスルーせず、真剣に向き合う姿勢を持っておかないと、「スルースキルの高い人」ではなく、「ただのいい加減な人」になってしまいかねません。
スルースキルを発揮する場面と、そうではない場面をきちんと分けることを意識しておきましょう。
まとめ
派遣の仕事をしていく上で、スルースキルを身に付けることは、非常にメリットが多いといえるでしょう。
スルースキルを身につけることで価値観の異なる人とも共存しやすくなり、派遣の仕事も続けやすくなるのではないでしょうか。