派遣社員として働いていると、同じ派遣先に他の派遣会社から派遣されてきた派遣社員がいることが多々あります。何かをきっかけに派遣社員同士がコミュニケーションを交わすようになると、自分がいくらもらっているのか話すこともあるでしょう。そして、同じ仕事をしているのに得られる賃金が違うことを不思議に思うかもしれません。その理由は、待遇を定めた雇用契約を結んでいるのは派遣社員と派遣会社のあいだであるためです。
派遣社員同士の給与に差が生まれる仕組み
雇用契約とは、雇用条件を定めて労使間に締結されるものであり、その条件には当然、賃金も含まれています。派遣会社Aが時間給1000円でBさんと雇用契約を結んでいた場合、Bさんはどこへ派遣されても時間給1000円となります。(同程度の業務であることを想定)
Bさんが同じ職場となったDさんは、派遣会社Cと時間給1200円で雇用契約を結んでいれば、どうなるでしょうか。同じ職場で同じ仕事を担当していたとしても、Bさんは時間給1000円、Dさんは時間給1200円となります。
時間給の高い派遣会社へ行くべきとはいえない
上記を見れば、時間給の高い派遣会社を選ぶのがベストな方法のように見えますが、決してそうではないので注意が必要です。時間給が高い派遣会社よりも、低い派遣会社のほうが、福利厚生面がしっかりしていることがあるためです。
また、高時給にしてでも、とにかく人員を派遣しなければならない派遣会社の台所事情が存在しているような場合もあります。そのような派遣会社では安心して働けるような環境は期待できません。取引先の数も少ない場合が多いので、派遣された先が嫌になって他の職場への派遣を希望してもなかなか斡旋してもらえなかったりする可能性もあります。
納得できない場合は派遣会社の担当者へ相談
これまでにご紹介してきた内容を照らし合わせても現状の待遇に納得いかない場合は、派遣会社の担当者へと相談してみましょう。一人で考え込んでいても何も解決しません。派遣社員は派遣会社と雇用契約を結んでいるのですから、その条件の見直しをしてもらえないかどうか交渉するのは当然の権利ですので、派遣会社の担当者もしっかりと対応してくれます。