派遣の求人情報を見ていると、「実務経験者優遇」という文言を目にすることがあります。
何となく「実務経験があると有利」という認識をお持ちの方は多いと思いますが、派遣先企業が実務経験を求めるのには、一体どのような意味があるのでしょうか？
一方で、「実務経験がないと働けないの？」と不安に思う方もいらっしゃると思います。
自分にピッタリの条件の仕事が見つかったら、実務経験がなくても新しい仕事にチャレンジしていきたいですよね。
派遣の仕事において、実務経験とはどの程度重要視されるものなのでしょうか？
働いたことのある方なら、誰しもが「実務経験」を身につけているはずですが、派遣やアルバイトで働いている間は、あまり意識していない方もいらっしゃると思います。
「実務経験とは何か」を改めて考えると同時に、ご自分が持っている実務経験を意識して、派遣の仕事探しに活かしていきましょう。
なぜ実務経験が求められる？
実務経験とは、文字通り「特定の職種として実務に就いた経験」を指し、「経験値を示すバロメーター」として捉えられます。
実際に仕事に携わってきたことにより、実務から多くのことを学んでいると見なされ、その職種で必要な研修や教育訓練が短くても（なくても）、すぐに活躍できることを期待されます。
つまり、派遣先企業が実務経験者を優遇する求人を出すということは、「即戦力」としてすぐに働き出せる人材を求めている可能性が高いと言っていいでしょう。
実務経験は重視される？
では、実務経験は、どの程度重要視されるものなのでしょうか？
それは、職種よりも派遣先企業の考え方や状況によって、かなり異なります。実務経験が重要視されない場合もあれば、実務経験がなければ就業できる確率がかなり低いと言わざるを得ないケースもあります。
実務経験が「重要視されないケース」と「重要視されるケース」をいくつかご紹介しますので、求人情報をしっかり調べて、ご自分に合った状況の派遣先を探しましょう。
実務経験が重要視されないケース
実務経験が重要視されないのは、最初から一定の研修期間（育成期間）を設けている派遣先です。研修や指導を担当する人員がいることもポイントとなります。
企業によっては、他社（前職）のやり方を持ち込まずに自社のやり方を習得してほしいと考えることも多くあります。そんな場合は、実務経験よりも、適性や意欲が重要視されると言っていいでしよう。
また、業務内容としては、補助的・定型的なものは、あまり実務経験が重要視されない傾向にあります。
実務経験が重要視されるケース
実務経験が重要視されるのは、前述の通り、「即戦力」を期待されている時です。
派遣先企業が何らかの事情で、とにかく即戦力になる人材を求める場合、実務経験がないと採用されることは難しいと言わざるを得ないでしょう。
例えば、前任者の退職に伴って代わりの人材を探している場合や、繁忙期にすぐ働ける人材を探している場合などは、即戦力としてある程度の実務経験が求められる傾向があります。
また、高度なスキルや特殊な技術など、専門知識を必要とする業務は、実務経験が必須条件になる場合もあります。
派遣で実務経験をつもう
新卒や第二新卒者と比べると、派遣社員は即戦力として実務経験を問われるケースが多いと言えるでしょう。時には資格よりも実務経験が優先されることもあります。
しかし、派遣には「未経験者歓迎」の求人もたくさんあります。働いてみたい企業や自分に合った職種があれば、実務経験が重要視されない職場から、コツコツと経験を積んでいきましょう。
また、派遣で働いた実績は、派遣以外でも活かすことができます。
派遣・パート・アルバイトなど雇用形態に関係なく、その業務や職種を担当したことがあれば、それは立派な実務経験です。実務経験が必要な仕事に就くために、派遣で経験を積むという方法もあります。
自分の実務経験を意識しておこう
実務経験は、必ずしも全く同じ職種である必要はなく、似たような業務をしていた経験が実務経験として評価されることも少なくありません。
大切なのは、自分にどんな実務経験があるかをきちんと整理しておくことです。
自分の持つ実務経験をPRできれば、派遣に限らず、様々なチャンスにつなげることができます。
理想の仕事に就くためにも、自分の実務経験をしっかり意識しておきましょう！
