「派遣社員」と「契約社員」の違いをご存知ですか?
一般的に「非正規雇用」と呼ばれる中でも、この2つを混同してしまいがちな方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、派遣社員と契約社員、それぞれの違いをご紹介していきたいと思います。
「どっちの方がいいの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、両者には様々な違いがあり、一概にどちらがいいと言えるものではありません。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを知って、ご自分に合った働き方を選んでいきましょう!
雇用関係の違いは?
派遣社員と契約社員の大きな違いは、「雇用元」にあります。
派遣社員の雇用元は「派遣会社」で、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結ぶことになります。
派遣会社が就業先(派遣先企業)と派遣契約を結ぶ形なので、派遣社員と就業先は「間接雇用」の関係になります。
間接雇用のメリットとしては、何事にも間に派遣会社が入ってくれることです。待遇面の交渉やトラブルの相談など、様々な面で派遣会社のサポートを受けることができます。
一方、契約社員の雇用元は、「就業先企業」になります。契約社員は、就業先と雇用契約を結ぶ、「直接雇用」となります。
直接雇用のメリットは、間接雇用の派遣社員よりも、上司や人事担当の目に留まる可能性高いことです。仕事が評価されれば、キャリアアップにつながりやすくなります。
契約期間の違いは?
派遣社員と契約社員は、両者とも正社員とは違い、契約期間に定めがあります。
ただし、派遣社員は「3ヶ月〜6ヶ月」と短めの期間で契約更新をしていくのに対し、契約社員は「6ヶ月〜1年」と比較的長めの契約期間になる傾向があります。
雇用が安定しているとまでは言えませんが、契約期間の長い契約社員は、ある程度生活が安定します。
両者とも、契約期間が満了して更新がない場合、職を失うことになりますが、派遣社員は派遣会社との関係まで切れるわけではありません。
契約社員が一から就職先を探さなければならないのに対し、派遣社員は新たな派遣先を派遣会社から紹介してもらえることもあります。再就職の不安は派遣社員の方が少ないと言えるのではないでしょうか。
仕事内容の違いは?
仕事内容については、ケースバイケースですが、契約社員の方が、やりがいのある業務を担当できる可能性があります。
派遣社員は補助的・限定的な業務が多いのに対して、契約社員は幅広く重要な業務に従事することが多いと言えるでしょう。
ただし、仕事に何を求めるかによって、どのような仕事内容がいいかは人それぞれです。
「やりがいのある仕事がしたい」「キャリアアップにつなげたい」という方がいれば、「プライベートを優先したい」「家事の合間に無理なく働きたい」という方もいらっしゃるでしょう。
ご自分のライフスタイルに合わせて、最良な仕事内容を選びましょう。
将来性の違いは?
正社員として雇用される可能性については、どちらもあります。
それぞれに異なる条件がありますが、可能性としては、やはり直接雇用の契約社員の方が高いと言っていいでしょう。
前述の通り、直接雇用の方が会社に評価されやすい傾向にあります。
もし、正社員を目指すなら、実際に派遣社員や契約社員から正社員になった実績があるか、正社員雇用の社内規定があるかなどを確認しておきましょう。
どちらがいいかは総合的に判断しよう
派遣社員と契約社員は、「どちらがいい」とは一概に断定できません。
どちらの方が自分に向いているかは、将来のキャリアプランや、自分が仕事に求めるものは何かなどを考えて、総合的に判断しましょう。