派遣ではほとんどの場合、就業前に「職場見学(顔合わせ)」が行われますが、その内容は、文字通りの「見学」だけではないケースが多いことはご存知でしょうか?
職場見学では、派遣先からの業務内容説明や職場の見学だけではなく、質疑応答の時間が取られていることがあります。
派遣先の企業が派遣社員を「面接」することは、法律で禁止されていますので、質疑応答と言っても、一般的な面接でよくある「志望動機を詳しく」「自覚する長所短所は?」といった質問は少ないと言っていいでしょう。
では、職場見学での質疑応答とは一体どのようなものなのでしょうか?質疑応答をする目的と合わせてご紹介していきたいと思います。
職場見学での質疑応答とは?
派遣の職場見学では、「働いてもらう上で派遣先が知っておきたい情報」を聞かれることが多く、スキルや勤務条件の最終確認の面もあります。
質疑応答は、派遣先と派遣社員の双方が、「派遣社員のスキルや希望条件が派遣先とマッチしているか?」を確かめることが目的の一つです。
事前の職場見学でミスマッチを防ぐことができれば、派遣先や派遣会社はもちろんのこと、派遣社員自身にとっても大きなメリットとなります。
派遣先からのよくある質問は?
「職場見学で何を聞かれるのだろう?」と不安に思う方は多いのではないでしょうか。
そこで、派遣先からのよくある質問と、具体的な答え方をいくつかご紹介していきたいと思います。
これまでの業務経験
職歴については、自己紹介などの中で触れることもありますが、より詳細な内容を聞かれるケースが多くあります。
特に、今回の業務と似た仕事をしていた場合、その経験がどの程度活かせるか知るために、具体的な業務内容の説明を求められます。
ご自身のアピールポイントにもなりますので、ある程度の説明ができるよう、過去の業務経験を整理しておきましょう。
例:○○の接客販売・○○のデータ入力・経理で○○の管理
スキルの確認
業務上必要なスキルがどの程度あるか確認されることもあります。
資格の有無も大切ですが、今までの経験を踏まえて、仕事でどのように活用してきたかを説明できるとベストです。
例:ワードで○○資料の作成・○○ソフトで在庫管理・英語で○○の対応
勤務条件
「残業がどの程度できるか」「早出・遅出勤務に対応可能か」「休日出勤はできるか」など、勤務条件に関する確認もあります。
ご自分のライフスタイルと照らし合わせて、対応できる範囲を答えましょう。「やりたくない」ではなく、「できない理由」の説明ができた方がいいでしょう。
例:○○なので○時までは残業できる・○○があるので早出ができない
まとめ
派遣の職場見学での質疑応答は、一般的な「面接」ほど厳重なものではない場合がほとんどです。
もちろんある程度の緊張感は必要ですが、そこまで気負わずに、正直に質問に答えていきましょう。
大切なのは、派遣先によく思われようとして、「たぶんできるだろう」という憶測で返事をしてしまわないことです。
スキルにしても勤務条件にしても、質疑応答では「できる」と答えていたことが実はできなかったとなれば、働き出してからトラブルになってしまう可能性があります。
ご自身の経験や希望条件と、派遣先が求めるスキルや勤務条件が合っているか、質疑応答を通して、派遣社員側も冷静に判断しましょう。