近年、複数の仕事を掛け持ちする働き方が注目されています。
多様な働き方が増えたことによって、「ダブルワーク」「副業」「兼業」といった言葉を、テレビやインターネットでよく見かけるようになりました。
それぞれの言葉に厳密な定義はありませんが、一般的に、「ダブルワーク」は、2つ以上の仕事を掛け持ちしている状態のことを指し、「副業」は、明確な本業があり、空き時間や休日を利用して仕事をする場合をいいます。
派遣で働く方の中にも、様々な理由で、「今の仕事以外の仕事もしたい」と考え、ダブルワークや副業に興味を持っている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、「派遣社員はダブルワークや副業をしていいの?」という疑問から、ダブルワークのメリットや注意点について、ご紹介していきます。
ダブルワークや副業に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
派遣社員はダブルワークをしていいの?
派遣という雇用形態は、正社員でもアルバイトでもないため、そもそも「派遣で働きながらダブルワークや副業をしていいのか」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと、派遣社員もダブルワークや副業をすることは可能です。
派遣という雇用形態だから「ダブルワークや副業を禁止する」という法律はありません。
しかし、他の雇用形態と同様に、働いている会社の規則に従う必要はあります。
派遣社員にとって「働いている会社」とは、「派遣会社」になります。就業先である「派遣先企業」ではない点に注意しましょう。
派遣会社によっては、就業規則で他社での就業に関する規定を設けていることがあります。
正社員に比べると、ダブルワークや副業を完全に禁止しているケースは少ないものの、許可制になっていたり、仕事内容に制限がある場合があります。
派遣社員がダブルワークや副業をする場合は、就業規則を確認し、派遣会社の担当者に相談しておきましょう。
派遣社員のダブルワーク:メリット
実は、複数の派遣会社に登録をして、ダブルワークや副業をしている派遣社員も少なくありません。
派遣社員がダブルワークや副業をするメリットとは、どのようなものがあるのでしょうか。
収入が増える
ダブルワークや副業のメリットとして、まず挙げられるのは、収入が増えるということです。
当然のことではありますが、働く時間を増やせば、収入も連動して増えていきます。
収入を増やしたいと考えたとき、一つの仕事を極めて時給のアップを狙うより、ダブルワークや副業を行う方が、効率的だと言えるでしょう。
違う職種を経験できる
ダブルワークや副業をすることには、収入面以外のメリットもあります。
それは、ダブルワークや副業で、「全く違う仕事を経験することができる」ということです。
自分の好きなことをダブルワークや副業として取り組む人も少なくありません。
また、複数の仕事を経験することによって、スキルアップやキャリアアップにつなげることもできます。
派遣社員のダブルワーク:注意点
派遣社員がダブルワークや副業をする際は、派遣会社の就業規則を確認する以外にも、いくつか注意しておきたい点があります。
体力的な問題を考慮する
ダブルワークや副業は、収入面で余裕ができる一方、体力面には不安が出てきます。
複数の現場を掛け持ちして働くため、心身ともに疲労が蓄積しやすくなります。
その結果、遅刻や欠勤が多くなったり、体調を崩して働けなくなってしまっては、本末転倒です。
副業やダブルワークを始める際は、必ず自分の体力面を考慮しましょう。
税金や合計収入に注意
ダブルワークや副業をすることは、「複数の収入源がある」ということにもなります。
複数の収入源がある場合、合計収入の把握や税金関係については、煩雑になる可能性があることを理解しておきましょう。
例えば、扶養の範囲内で働きたい方は、それぞれの仕事での収入を把握し、勤務時間を管理する必要があります。
また、年末調整を受けられない可能性があり、確定申告が必要になるケースもあります。
まとめ
派遣社員がダブルワークや副業を始める際は、まず派遣会社に相談してみましょう。
ダブルワークや副業は、慣れるまでに時間がかかる場合があります。興味のある方は、無理なくできる範囲から、ダブルワークや副業を始めてみましょう。