働き方が多様化する中、正社員ではない働き方には、「派遣社員」「フリーター」「アルバイト」「パート」など、様々な呼び方があります。
そんな中、似ているように感じるのは、「派遣社員」と「フリーター」ではないでしょうか。
「両者の違いは何?」と聞かれると、答えるのはなかなか難しいですよね。
そこで今回は、「派遣社員とフリーターの違い」についてご紹介していきたいと思います。
派遣社員とフリーターの違いや、それぞれの特徴を知ることは、「自分に合った働き方」を考える材料になります。
派遣とフリーターは同じ!?
派遣社員とフリーターの定義については、実はあいまいな部分があります。
国の調査統計などでは、正社員以外の就労雇用形態は、すべて「フリーター」とされ、同じ枠でカウントされる場合もあります。
ただし、現実には、派遣社員とフリーターは、以下のように区別して認識されていることの方が多いと言えるでしょう。
派遣社員
派遣会社に登録して、派遣先企業で働く人
フリーター
学生・主婦以外で、パート・アルバイトなどの非正規雇用で働く人
派遣とフリーターの違い ①雇用主
派遣社員とフリーターの違いについて考える際、まず押さえておきたいのは、「雇用主の違い」です。
フリーターとして働く場合、通常、働く会社と雇用主は一致します。
一方、派遣社員として働く場合、働く会社がどこであろうとも、雇用主は「派遣会社」になります。
つまり、給料の支払いや福利厚生などは、実際に働いている会社(派遣先企業)ではなく、派遣会社から受けることになります。
派遣とフリーターの違い ②雇用期間
フリーターには、雇用期間の制限はありません。会社が雇ってくれる限りは、何年でも同じ職場で働くことができます。
逆に、短期の仕事を転々としたいという場合も、制限なく動くことができます。
派遣社員の場合は、一部の例外を除いて雇用期間に定めがあります。
基本的には、「3カ月」「6カ月」など定められた雇用期間で働くことになります。(雇用期間延長の可能性もあり)
両者とも、雇用が安定しているとは言えませんが、アルバイトの方が、良くも悪くも、「先の見通しが立ちにくい」と言えるでしょう。
派遣とフリーターの違い ③勤務時間
フリーターは、一般的に、勤務日数や労働時間を自由に組み合わせることができます。
派遣社員は、「週○日・○時間勤務」と決まっていれば、その契約内容を勝手に逸脱することはできません。
派遣社員は、残業や休日出勤の有無を把握したうえで雇用契約を結ぶため、契約にない勤務を頼まれることはありません。
フリーターは自由度が高い働き方ですが、裏を返せば、突然「○日に入れる?」と無茶振りをされる可能性もあります。
まとめ
派遣社員もフリーターも、正社員と比べると自由度が高い分、不安定さがある働き方です。
どちらがいいと一概に言えるものではありませんので、今のご自身の状況と、今後のキャリアプランやライフプランをよく考えて、自分にとってベストな働き方を選びましょう。