派遣社員の給料明細は、紙で渡されることもあれば、オンラインで確認するWeb明細もあります。
最近はWeb明細が主流になりつつありますが、どちらの形式にしても、給与明細にはさまざまな項目が記載されています。
給与明細の内容をしっかり確認してみると、「この項目は何？どんな計算なんだろう？」と疑問に思うこともあるのではないでしょうか。
長年働いている方の中にも、「給与明細の見方が実はきちんと分かっていない…」という方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、派遣の給与明細の基本的な構成についてご紹介します。
給与明細の様式は、各派遣会社によって異なり、記載されている内容や文言に多少の差はありますが、基本構成はどれもだいたい同じです。
お手元に給与明細がある方は、ぜひご自分の明細と照らし合わせてみてください。
給与明細の基本構成
給与明細は、大きく分けると、「勤怠」「支給」「控除」の三項目で構成されているのが一般的です。
基本的な考え方として、「勤怠」から「支給」が計算され、「支給」から「控除」を引いた金額が、「差引支給額（手取り金額）」になります。
「勤怠」欄とは？
「勤怠」の欄には、勤務した日数や時間などの勤務状況が記載されています。
残業時間や有給休暇の取得日数も記載されているので、ここを見れば、給料の締め日までの一か月間に、どのくらい働いたかが分かります。
この勤怠欄の数字をもとに、給料の支給額が計算されます。
派遣は時給制がほとんどなので、もしも勤怠欄に間違いがあれば、給与にも影響が出ます。
給与明細をもらった際は、勤怠に相違がないか必ず確認しておきましょう。
勤怠欄の主な項目
・出勤日数
・労働時間（実働時間）
・残業時間
・休日労働時間
・有給休暇日数
「支給」欄とは？
「支給」の欄には、派遣会社から支給される、給与や手当の金額が記載されています。
時給制の場合は、「実働時間×時給」で計算された基本給や、時間外手当・通勤手当などの各種手当です。
時給や手当の単価が分かっていれば、勤怠欄の数字をもとに、確認のために自分で計算することもできます。
主な項目は下記の通りですが、残業手当などの法律上定められている手当以外は、手当の支給があるかどうか、いくら支給されるかは、各派遣会社の規定によって異なります。
支給欄の主な項目
・基本給
・残業手当（時間外手当）
・休日出勤手当
・夜勤手当（深夜勤務手当）
・通勤手当（通勤費）
「控除」欄とは？
「控除」の欄には、給与から差し引かれる、税金や保険料が記載されています。
給与を支給する派遣会社が、自動的に給与から天引きする項目です。
控除額の根拠について知りたい方は、加入している健康保険組合の保険料額表や、国税庁の源泉徴収税額表を確認してみましょう。
控除欄の主な項目
・健康保険料
・介護保険料（40歳以上）
・厚生年金保険料
・雇用保険料
・所得税
・住民税
差引支給額の計算
給与明細には、最終的に「差引支給額」が記載されています。
これは、いわゆる「手取り」と呼ばれるもので、実際に給与口座に振り込まれる金額です。
差引支給額の計算
「支給額合計」－「控除額合計」＝ 「差引支給額」
まとめ
今回は、給与明細の基本的な構成にについてご紹介しました。
給与明細を受け取ったら、間違いがないかのチェックや、支給額・控除額の内訳を確認してみましょう。
