今年も残すところ2カ月となり、そろそろ「年末調整・確定申告」の季節がやってまいりました。派遣で働く方の中には、もう手元に年末調整の書類が届いている方もいらっしゃるかもしれません。
年末調整・確定申告は、「正しい納税」のために必要な手続きです。事前の準備不足で取り組むのが遅くなってしまうと、締め切り前に慌てて申告をすることになり、「申告漏れ」をしてしまう可能性もあります。
派遣社員の方も、毎年の申告に余裕を持って取り組めるよう、事前の準備を進めておきましょう!
派遣社員は年末調整?確定申告?
派遣社員の方は、まずはご自分が、年末調整か確定申告かを把握しておきましょう。
年末調整の場合は、派遣先企業ではなく、派遣会社で行います。1年間の間に派遣先が変わっていても、派遣会社が変わっていなければ問題なく年末調整ができます。
基本的に12月時点で派遣会社に所属している方は、年末調整の対象となりますが、一部例外もあります。
確定申告が必要な場合
・給与収入が2,000万円を超える
・2ヶ所以上から給与収入があり、年末調整を行わない方の収入が20万円を超える
・不動産所得などの副収入が20万円を超える
前職がある方は源泉徴収票を確認!
1月〜12月の間に複数の会社に勤めた方(例:1月〜3月はA派遣会社、4月〜12月はB派遣会社)は、前職の源泉徴収票が手元にあるか確認しておきましょう。年末調整をする場合は、現在の派遣会社でまとめて年末調整を受けることができます。
源泉徴収票は、退職後に受け取ることが多いと思いますが、もし紛失していたり、もらっていない場合は、早めに以前の会社に発行を依頼しておきましょう。発行が年末調整の締め切りに間に合わない場合、確定申告をすることになります。
余裕を持って申告に取り組むために
年末調整・確定申告は、基本的には働いている限り必要な手続きです。「毎年面倒だな…」「なんだか難しい…」と思ってしまう方は、少しでも取り組みやすいよう、ちょっとした工夫をしてみてはいかがでしょうか。
例えば、基本的なことですが、関係書類を一括保管することは常に心がけておきましょう。
退職時にもらった源泉徴収票や、ぽつぽつと送られてくる保険の証明書は、何が必要でどこにあるかわからなくなってしまいがちです。その都度必要分を整理するのは面倒に感じる方も、手元に来た書類はとにかく決まった場所にまとめておきましょう。
また、申告書のコピーを残しておくこともオススメします。毎年確定申告をしている方は、控えを取ることが多いと思いますが、年末調整の方も前年のコピーがあれば、ずいぶんと楽に取り組むことができるのではないでしょうか。紙のコピー、スマホの写真、スキャンしたデータと、ご自分に合った方法を検討してみてください。
年末調整・確定申告の準備を進めておこう!
派遣社員の方は、前職があったり、副業をしている方も多くいらっしゃると思います。年末調整・確定申告は、「正しい納税」のために必要な手続きであり、税金を払いすぎている場合は、「税金が戻ってくるチャンス」でもあります。申告漏れを防ぐためにも、ご自分が取り組みやすいように準備を進めておきましょう!